KUMA’S FUSION ROOM

 
 

フュージョン プロモーション盤コレクション

音楽業界では、通常リリースされるアルバムの他に、“プロモーション盤”と呼ばれる、その名の通りプロモーションのために作られるアルバムがあります。通常は、正式アルバムと同様の内容でジャケットなどが違うもの(というか、ジャケットのかわりにペラの紙が1枚、というものが多い)か、そのアー ティストのベスト盤的なものが多いのですが、中には通常のアルバムに収録されていない音源が入っていたりするものもあり、そういうものはマニアにとっては ちょっと気になるものであります。ということでここでは、私が持っているプロモーション盤の中から、ちょっとレアなものを何枚か紹介することにしましょう(なぜかパット・メセニーものが多いですが)。

『We Live Here / Pat Metheny Group』(Geffen PRO-CD-4717)
ご存じパット・メセニー・グループの95年の大ヒット・アルバム『We Live Here』の放送用プロモーションCD。なんとこのCDでは、同アルバムの全曲のラジオ・エディット・ヴァージョンが収録されています。全曲が4-5分台に編集されているのですね。ジャズのように1曲の長いものは、こういうラジオ・エディットものがよく作られます。



『A Special Conversation With Pat Metheny』(Geffen PRO-CD-4438)
もうひとつ、ラジオ用によく作られるのが、アーティストのインタヴュー・アルバム。ラジオでアーティストのインタヴューをオンエアするために作られるプロモーション盤です。これはパットの『シークレット・ストーリー』のインタヴューCD。同アルバムに対するパットのコメントが30トラック、45分にわたって収録されています。パットの生声が入っているという貴重な音源だけど、音楽が入っていないCDというのも、なんとなく妙ではあります。


『Introducing Joshua Redman』(Warner Bros. PRO-CD-5974)
これは93年、ジョシュア・レッドマンがワーナーからデビューする前に“今度、こんな新人がデビューしますよ”ということを紹介するために作られたCD。4曲入りだが、注目はなんといっても、パット・メセニーが参加した「The Deserving Many」の未発表ライヴ・ヴァージョンが入っていること。アルバム『Wish』に入っていた同曲はスタジオ録音ヴァージョンだったけど、こっちは14分を超える白熱のライヴであります。


『Birdland / Weather Report』(CBS AS318)
ご存じ「バードランド」の、ラジオ用LP。A面には同曲のオリジナル・ヴァージョンとエディット・ヴァージョン(3分45秒)、そしてB面にはそのモノラル・ヴァージョンが入っている。B面はAM局用ですね。裏ジャケットには“The most requested cut from Weather Report's new album HEAVY WEATHER”なんて書いてある。


『Solos / Will Lee』
これ、ウィル・リー自身が、彼のプロモーション用に作ったCD。実は彼、ベース以外にも、コマーシャルやジングルの作曲などの仕事もしていて、そんな彼が手がけたCMソングなんかが13曲入ってます。といってもCMやジングルだから、1曲10-30秒ぐらいで、全部で3分ちょっとという内容。つまりこれを制作会社なんかに配って、もし気に入ったらお仕事ください、というためのCDなのですね。あの“スニッカーズ”のCMソングなんかも入っています。
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